最近小2の娘がシーナ&ロケッツにはまった。
その経緯などを考えると、楽曲だけでなくストーリー、あるいは思想や生き方というのは重要だなぁと思った。
何の前提もなしに僕が『ユー・メイ・ドリーム』をかけてもたぶん好きにならなかっただろう。そして朝ドラの『半分、青い』を観ていてなんども同じ歌を聴いていたのに、なんとも反応がなかった。
それがNHK福岡制作の『You May Dream』を観たとたん、娘はシナロケの曲を大好きになったのだ。それは、彼女がシーナや鮎川誠のストーリーや生き様に「カッコいい」とか「ああいう生き様、良いよね」というような、なんらかの感動を覚えたからだろう。そして、デジタルネイティブな彼女には、YOUTUBEで新旧混ぜこぜでいろんなものを観るように、その曲が新しいか古いかは関係ない。彼女にとって新しい、もしくはカッコ良ければ良いのだ。
政治のことに限らず、日本のアーティストたちは、あまり思想的なことや生き様みたいなものが、見えてこない。「今の時代、こうやって売れようと思う」とかそういう類の戦略や戦術を語るアーティストは増えたけど、もちろんそうした類の生き様に感動する人もいるだろうが、人がアーティストに求める感動は、そういうことなのだろうか。アニソンが支持されるのは、やはりそこにはストーリーや思想・生き様の背景がアニメのストーリーとキャラクターを通じて見えることも理由のひとつにあると思う。そこら辺が、音楽がイマイチ世の中で力を失っている原因のひとつなのかもしれない。
ちなみに、最初はCDで聴いていた娘だが、spotifyの使い方を覚えたとたん、「CDは面倒くさい」とストリーミングばかり使いはじめたのも時代だなあ、と思う。しかし、父の棚にはおそらくストリーミングに入らない大量の音楽があるので、いずれそこにも辿り着くのかな、と楽しみにしている。