いきなりなんだけど、最近僕は、世の中に対してこんなイメージを持っている

上と下に少数派がいて、それが菱形状に立っている。上部の少数派は様々な理由から多数派に支えられている。しかし、この形では当然ながら不安定だ。

そこで、こういうことも起きる。

安定させようとして下部の少数派を押しつぶそうとすることがある。あるいは「ないもの」として排除する場合もあるかもしれない。ただし、仮に排除されたとしても、下部の少数派は上部の多数派から必ず新たに生まれてくる。

また、こういうこともある。

本来不安定であるが故に、たまには倒れてしまい、一番上が落っこちてしまうことがある。その後は多数派の中から代わりのものが現れることが多い。

また、時に下部の少数派が先鋭化することがある。

すると、とても不安定になるので、倒れる勢いが強くなり、一回転する場合もある。

いずれにせよ、下部の少数派が鍵を握っているのかもしれない。

こういうのは、政治とか社会の問題にも当てはまる部分もあると思うのだが、僕がこのイメージを抱いたのはライブハウスのことを考えていたからだ。

音楽(とくにポピュラー・ミュージック)のことを語るときに、それが「次何が売れる?」みたいな話だとしても、下部をきちんと感じることがない批評はつまらない。小さな地下室やストリートに居場所を見出して生きていて、表現している(表現せざるを得ない)「闇」みたいなものを捉えていないのはとても表層的だと思う。

いやまあ、つまりライブハウスみたいな場所(ライブハウスに限らず「そういう場所」)があるから、時々世の中がひっくり返るんだよね。