ちょっと時間が空いてしまいましたが、9月8日に吉祥寺DAYDREAMで行っている「メンタルヘルス講座」で、いつも司会をしてくれているフユコさんと、ゲストに橋本長明さんをお招きしてトークイベントを行いました。

橋本さんは、日本銀行で「金融教育」の概念作りや「金融教育元年」事業などに携わり、現在は金融教育ディレクターとして活動されているのですが、同時にDJ(ご自身では「選曲家」と仰っています)をやられているほどの音楽好き。この日のBGMも橋本さん選曲で、そこからもその好きさの深さが伝わってきました。

お話ししていて気づいたのですが、「おかね」と「メンタル」にはひとつ共通点があります。

おかねに関しては2022年度に高等学校の学習指導要領に金融教育が導入されましたが、同じくメンタルヘルスも2022年度から高等学校で必修になりました。どちらもある意味、日本人が話題にしてこなかった、避けてきた部分と言えるかもしれません。しかしどちらも生きていく上でとても重要なことです。ところが、日々関わっているのにも関わらず、僕たちはあまりこれらのことについて知っているようで知りません。そういうところも似ているかもしれません。また、音楽に限らず芸術一般に関わっている日本人がなんとなく苦手としているところも似ているかもしれません。いずれにせよ、なんとなく避けてきた話題が、ついに教育の現場で必修となり、遅ればせながら向き合うことがはじまったのです。

橋本さんは、金融教育はそもそもお金の働きや仕組みを理解し、それが生活や社会にどう影響を与えているのかを知ったうえで、自分はどういうふうに生活して社会に何をしていくのか学ぶ教育だと言います。そして「おかねは人生に寄り添う便利な道具」とも言います。

「働きや仕組みを知った上で」「どういうふうに生活して社会に何をしていくのか」を考えることは、全てにおいて大切なことだと思います。僕たちは皆「幸せになりたい」という点に関しては共通だと思います。あくまでもそれが目的であり、そのためにおかねやメンタルの仕組みを知り、自分がどう生きていくのが最大限その幸せを実現できるのか、そして皆が幸せになるためにはどうしていくのが良いのか、ということを考えていく。このことは音楽活動に限らずすべての行動の原理のようにも思います。

こちらは橋本さんの著書。とてもわかりやすいのでおすすめです!
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